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  • RPG設計

    何から作り始めるか

    やはり最初にやるべきことは――

    仕様を決めること。

    作りながら考えると、完成しない。
    これはすでに経験済みでした。

    だから今決める。
    動作する仕様を先に作る。


    MSX2+という開発環境を理解する

    今回の前提環境は
    MSX2+。

    搭載されているのは
    V9958。

    主な特徴として、

    • ハードウェアスクロール
    • 高速な画面描画
    • ROM内ひらがなフォント
    • 多色表示能力(理論上19,268色)

    などがあります。

    もっとも、スペックを並べても意味はありません。

    必要なのは「何が出来るか」ではなく
    「ゲームとして何に使うか」
    です。

    詳細はスペック表を参照、として先へ進みます。


    ゲーム全体の流れ(暫定仕様)

    起動フロー

    開始

    タイトル画面

    デモ

    タイトルへループ

    ANY KEY

    • データロード(FDDユーザーデータ)
    • またはニューゲーム

    ユーザーデータは英語名のみ。
    容量は約64バイト以内を想定。

    詳細仕様は後回しにします。


    序章設計

    ゲーム序章は約30分以内

    • 最初の3分のみチュートリアル
    • 新要素ごとに段階的説明
    • 最初から全て教えない

    主人公は未熟。

    代わりにパーティAIが活躍し、
    メンターが助言を行う。

    ただし、最終判断は常にプレイヤー。

    物語進行の主体はユーザーに置きます。


    操作仕様と戦闘システム

    操作デバイス:

    • キーボード
    • ジョイパッド
    • 8方向入力+2ボタン

    戦闘案(確定版)

    横長固定画面。

    • 主人公は縦横移動可能
    • 敵は周囲から接近
    • 乱戦状態を基本とする

    操作:

    • ボタン1:攻撃
    • ボタン2:ジャンプ
    • 同時押し:特殊攻撃
    • ダッシュ攻撃(左右のみ)

    味方キャラクターは画面外AI支援。

    回復準備不足など、
    戦闘前判断が難易度へ影響します。

    逃走コマンドは検討の結果、廃止。


    スプライト制限という現実

    MSXでは横一列に表示できるスプライト数が限られます。

    同時表示は最大8枚。

    9枚目が並ぶとちらつきが発生します。

    対策として検討した案:

    • BGキャラ化
    • 表示ライン分離
    • 奥行きを持たせる配置
    • 俯瞰視点化

    アイディアは無限に出てきます。

    だからこそ一度リセットし、
    「敵に囲まれる乱戦形式」に決定しました。


    キャラクター成長の考え方

    経験値で能力上昇。

    しかし重要なのは数値ではありません。

    攻撃力の主体は装備

    経験値による成長は、

    • 攻撃モーション高速化
    • 間合い拡張
    • 操作余裕の増加

    つまり「熟練度」。

    経験値は初心者救済として設計します。


    仕様設計は終わらない思考作業

    仕様を考え始めると、
    必ず次の仕様との関係が生まれます。

    戦闘を決めれば成長設計が必要になり、
    成長を決めればアイテム設計が必要になる。

    これは迷いではなく、前進です。

    今日はここまで。

    仕様が固まるまで、
    試行錯誤の過程そのものを記録していきます。

    出典・参考資料

    • MSX-BASIC 3.00リファレンス
    • MSX2+ ハードウェア仕様書
    • マイコンBASICマガジンに投稿されたゲームプログラミング
  • RPGを作る

    目的を決めよう

    自主制作でゲームを作る場合、
    目標を決めなければ完成しない。

    これは中学生時代のゲーム制作で、すでに体験していました。

    テレビ番組。
    映画。
    漫画。
    そして新しいゲーム。

    刺激的な作品に触れるたびに、
    「あの要素も入れたい」と考えてしまう。

    結果として、毎日のように新しい要素が増えていき、
    完成地点が見えなくなる。

    そこで今回は最初に決めました。

    何を作るのか。
    何を目標にするのか。


    RPGを作る理由

    今回もロールプレイングゲームを作ろうと考えています。

    理由は単純で、
    一度作った経験があるからです。

    続編と言えば続編ですが、
    前作には世界観も設定も存在していません。

    精神的続編でもありません。

    ただし意味はあります。

    これは――
    自分が作る二作目のゲームです。

    だからこそ、今回は明確な目標を設定します。


    目標1:英雄神話構造を物語に導入する

    物語構成は、次の流れを基本とします。

    • Calling(天命)
    • Commitment(旅立ち)
    • Threshold(境界の通過)
    • Guardians(導き手)
    • Demon(試練・悪)
    • Transformation(変容)
    • Complete the task(課題達成)
    • Return home(帰還)

    これは神話学者
    ジョーゼフ・キャンベルが研究した、
    世界各地の英雄神話に共通する構造です。

    代表的著書
    千の顔をもつ英雄では、

    主人公が非日常世界へ旅立ち、通過儀礼を経て帰還する

    という共通パターンが示されています。

    第一の目標は、
    この構造を持つ物語を作ることです。


    目標2:MSX BASIC ver3.00を習得する

    使用環境は
    MSX BASIC Ver3.00。

    理解する方法は単純です。

    読むだけではなく、作ること。

    実行すれば問題が発生する。
    問題が発生すれば理解が進む。

    つまり、

    作る → 動かす → 失敗する → 修正する

    この循環そのものを学習とします。


    目標3:画面効果を導入する

    三つ目の目標は演出です。

    • 画面の揺れ
    • フェードイン
    • フェードアウト

    ゲームとしての内容だけでなく、
    「体験」としての表現を導入する。

    1989年当時、アーケードゲームで見られる演出を、
    どこまで再現できるかも挑戦の一部になります。


    目標設定の完了

    これで目標は決まりました。

    1. 神話構造を持つ物語
    2. MSX BASIC ver3.00の習得
    3. 画面演出の実装

    あとは作るだけです。

    明日からは、
    RPG制作そのものについて記録していこうと思います。


    出典・参考資料

    • ジョーゼフ・キャンベル 『千の顔をもつ英雄』平田武靖・浅輪幸夫監訳、伊藤治雄・春日恒男・高橋進訳、人文書院(上下)、1984年