Windows 11 と Copilot

TECH

はじめに:WindowsにAIがやってきた

2023年後半、Microsoftは「Windows 11」にCopilot(コパイロット)という新しいAIアシスタントを統合しました。
これは単なるチャットボットではなく、OSレベルで動作する生成AIベースのパーソナルアシスタントであり、ユーザーの生産性や利便性を大きく向上させる可能性を秘めています。


Copilotとは何か?

Copilotは、OpenAIのGPTモデル(ChatGPT)とBingのAI検索をベースに、Microsoftが独自に開発・統合したAIアシスタント機能です。

🔍 主な特徴:

特徴内容
OSに統合されたUIWindows 11のサイドバーから常時呼び出し可能
GPTベースの自然言語対応会話形式での質問・指示に対応(例:ファイルを探して、設定を変えてなど)
システム連携Windows設定、アプリ操作、画面キャプチャ、メール送信など一部操作可能
Bingと連動した検索AIによるWeb検索結果の要約・提案・比較など
マルチモーダル対応(今後)画像や音声など多様な入力形式への対応(順次展開中)

具体的にできること

✅ 実用的な操作例:

  • 「明るさを下げて」 → ディスプレイ設定の調整
  • 「このPCの空き容量を教えて」 → ストレージ状態の確認
  • 「次の会議の予定は?」 → Outlookやカレンダーと連携(対応アカウント使用時)
  • 「文章を要約して」 → 任意のテキストを短く要約(コピー&ペースト対応)
  • 「ブログ記事の構成を考えて」 → コンテンツ生成支援(ChatGPTと同等)

システム要件と利用条件(2024年6月現在)

項目内容
対応OSWindows 11 バージョン 22H2以降
必要なサービスMicrosoft Edge、Microsoftアカウント(職場/学校アカウントでも可)
利用可能地域日本を含む多くの国で段階的に展開中
プレビューの段階フル機能は順次アップデートで拡張中。Copilot in Windows(Preview)で提供中

※CopilotはWindows Update経由で段階的に有効化されています。設定アプリ > Copilot で有効/無効が切替可能です。


他のAIアシスタントとの違い(例:Cortanaとの比較)

項目Cortana(旧)Windows Copilot(新)
ベース技術ルールベース(Bing検索中心)GPT-4ベースの生成AI
UI音声中心のアシスタントテキスト中心のチャット型
操作性限定的(予定確認、アラーム設定)設定変更、生成AI活用、Web検索、アプリ連携など
拡張性ほぼなし今後のアップデートで継続進化

注意点と今後の展望

  • 完全なローカル操作はまだ限定的: 設定の変更や一部アプリ操作は可能ですが、すべてのアプリやファイル操作を直接行えるわけではありません(セキュリティの都合も含む)。
  • プライバシー: 入力内容はAI処理のためクラウド送信される可能性があるため、個人情報の扱いに注意。
  • ビジネス用途: Copilot for Microsoft 365(WordやExcelのAI支援)とは別枠で、企業向けには拡張された機能セットが提供されています。

まとめ:WindowsはAI時代へ

Windows Copilotは、従来の「OS=操作対象」から、「OS=対話相手」へと進化する象徴的な機能です。
今はまだ「プレビュー」段階にある機能ですが、今後のアップデートによって、さらに深いシステム統合やマルチモーダル対応が期待されています。

次回は、Copilot in Microsoft 365 での Word や Excel へのAI統合の詳細について解説予定です。
ご希望のテーマがあれば、お知らせください!


✅ 補足情報(参考リンク):


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